フィリピンの病院事情〜入院生活を大暴露!〜(後編) (フィリピン)

フィリピン

〜前回までのあらすじ〜

2階から落下し、腕を折り、
首の筋肉を断裂し、10日間に渡る入院生活。

メシは食えない、モンスター患者はうるさい、
ナースはシカトしまくる。

まだまだ続く想像を絶する
フィリピン入院生活とは・・・?

【第7章】「死闘」

入院奮闘記 その六: さよなら冷気、ようこそ熱風

あれは6日目くらいの夜でした。

前日までのモンスタールームメイト騒動で、
忍耐の限界を迎えてました。

「やっぱり個室にすればよかった・・・」
そんな風にお見舞いにきてくれた
友人Kくんに愚痴ってました。

そんなとき、いきなりの停電。

あ、ちなみにフィリピンは1日に1、2回停電します。
病院にかかわらず、
大きなショッピングモールやもちろん
通っていた語学学校でも。

普通なんです。それが。

スコールも酷いから、天気が悪い時なんかなおさら。
雷がなったら停電するな〜って思っててください。

するとどうなるかわかりますね。
エアコンも止まります。
そして今回はおまけつき!
通電してもエアコン動かず!

エアコンごと故障!
逝った!

うるさい、寝れない、そして暑い。
業を煮やした私は個室の部屋に移ることを宣言!

<br>

今までの経験から言ったら、
このエアコンがすぐに直る可能性はゼロ!
ここはフィリピン、
そんなに仕事が早い訳がない・・・

友人Kくんに看護師にお願いして、
移動の手続きをしてもらうようにお願いしました。

「灼熱地獄も騒音問題も解決や!ひゃっほー」

美味いシャバの空気はどんなだろうと、
心躍らせて待つこと15分。
友人Kくんが戻ってきました。

Kくん
Kくん

移動はできるけど・・・

け、けど?

Kくん
Kくん

移動に10000ペソかかるって

えっ・・・・
絶句・・・・

今回10日間の入院で費用が全額で
50,000ペソくらいでした。
日本円だと、107,000円くらい。


つまりKくんが言うには
ベットごと移動するだけで、21,500円くらいかかる。

フィリピンって、バーでビールとか飲んでも
1本120円くらいの物価の安さなんですよ。
なのに、部屋の移動だけで21,500円!F★ck!

今考えれば保険で全額出るのだから、
高額なお金払って移動すればよかったなあと思うけど、
当時、デビットカードを持っていなくて
現地で現金引き出せなくて。

もちろん治療費の支払いカード不可。
田舎の病院なので。
現金引き出せない不安から、脱獄 部屋の移動は断念。

まあ結果的にエアコンもすぐ治ったから
結果オーライではあるが。

それにしても部屋の移動だけで、10000ペソって。

はあ(;´д`)

入院奮闘記 その七:首筋の匂いがパンのよう

今考えたら1番これがしんどかったかなあ。
風呂入ってなかったんです。

動くと痛いから身体も拭けないor拭いてもらえなくて。

自分の匂いが気になり始めてくるんですよ。
人間何日も風呂に入らないと。

流石に年頃の25歳。
学校の友達の女の子とかも
お見舞いにきてくれるんですよ。


汚い話ですけど、首のコルセットがね、
そりゃもう猛烈に臭い

星野源さんの曲に
「くだらないの中に」ってあるんですけど、
そこの中にこんな歌詞があります。

首筋の匂いがパンのよう
すごいなあって讃えあったり
くだらないの中に愛が

人は笑うように生きる

星野源「くだらないの中に」
ー 引用: j-lyric.net

http://j-lyric.net/artist/a0512cf/l0244a0.html

まさにこれ、いやこれ以上。
パンの匂い。

常夏フィリピンにおいてももっとも暑い5月。
夜も30℃を毎日超えるような気温で、
一度もコルセットを外さず5日以上付けてるのだから。

考えてみてください。


体育の剣道の防具、
真夏に5日間つけっぱなしにしてください。ね?
50分着けてるだけでもあんななのに・・・

星野源も5日間クビにコルセット
つけていたことあるんでしょうか。
どストライクです。

けどこんな臭いものを、人と嗅ぎ合って
すごいなあって讃えあえない・・・
臭すぎる、犯罪的な臭さ。臭いで3人は殺せます。

もうコルセットしててわかるんですよね。
あ、俺臭い。

どんな感じかというと、
街中で綺麗なお姉さんとすれ違った時に、
ふわっといい匂いするじゃないですか。

あれ。

ちょっと動いたときに、
ふわっと首元から香るんですよ。
パンの匂いが。

あまりの強烈さに自殺しそうだった。


そんなこんなでしたが入院中盤になるとようやく
コルセットを外せるくらいまで回復してきました。

首とコルセットの簡単な掃除が
できるようになったんです。
(拭いてアルコールシュッシュするくらいですけど)

そして終盤にはようやくベットの上で看護師さんに
シャンプーしてもらったんですけど、
最高に気持ちよかった。

ああ、何日振りの洗髪だろう。
シャンプーのありがたみをこんなにも感じるなんて。

見たことないパッケージ。
医療用シャンプー?
得体知れなくてちょっと怖い…

入院生活を振り替えると、やっぱり1番辛かったのが、
この「首筋の匂いがパンのよう」騒動ですね。

そして今までのフィリピン看護師の対応を見てきて、
このシャンプーしてくれた看護師さんは優秀!
だってしかとするんですよ、普通は。

なのにシャンプーまでしてくれた。
本当にありがとう。

本当に海外にいると、
誰かにお願いしてそれを聞いてくれる、
こんな当たり前に見えることですが、
成就することもめちゃめちゃ困難。
常識(と思っていたこと)がひっくり返されます。

入院奮闘記 その八:ベットで人生初の〇〇〇

さあ入院生活もいよいよ終盤。
できなかったことが、
少しずつできるようになってきました。

水が飲めるということ。
食事ができるということ。
寝返りを打てるということ。
首を拭けるということ。
シャンプーで髪を洗うということ。
ヨハンシュトラウスということ。
ー 谷川じゃと太郎「生きる」


人間ってすごいですよね。
進化?回復?
わずか約10日でここまで・・・

でも、まだできないことがあったんです。
というか、そろそろ潮時のアレが。

お分かりですよね。
これです。

これは激戦でしたね。
そう、トイレです。

しかもの方です。

これから少しだけ変な話になりますので、
お食事中の方は【閲覧注意】でお願いします。

カレーを召し上がってる方
特に注意です。

う○こ食ってる時に、
カレーの話しますからね気をつけてください。

さて、入院序盤は先述の通り、
ずっと水だけで生活してました。

ご飯も食べられず、
動かないから食欲も湧かず。

ずっと水だけで生活してました。

だから出なかったんですよね。

しかし日にちが経つにつれ、
大変喜ばしいことに
首のコンディションも徐々に回復してきました。

だから入院後半は、
ゼリーや、雑炊とか咀嚼が楽な
柔らかいものを食べていました。

まあそりゃそうです。
そーら、出ますよ、人間だもの。

しかし問題はここから。

ワタシハベッドカラウゴケマセン

4人部屋にもトイレはありました。
が、しかしトイレまで移動することはできません。

ベットから移動するだけで、
いや、起き上がるだけでまだ
ベホマズンレベルのMPを消費するのです。
相当な体力と気力を使うのです。

ちなみに、おしっ○は寝たきり患者用に
ボトルを貸してもらえます。↓

男ですから、変な話ボトルに
直接peeできるんですね。
これは、1人で寝たままでもなんなくできるのです。

科学の発展は素晴らしいです。
きちんと設計されています。

しかしながら、poopとなると話は別。

今回も友人Kくんの助けを借ります。
本当に彼にはいろいろ助けてもらいました。

それでは作戦要項。

「上手にきちんとできるかな大作戦
趣旨:生命維持のため、老廃物の体内排除と処理。
見どころ1:純白の寝具を茶色に染めずに完了できるか
見どころ2:頸部の痛みを避けつつ完遂できるか
見どころ3:丸出しの臀部を人に見られず遂行できるか
手順:下記の1〜4の通り。
1. 緊急用のティッシュの用意。
2. 壁方向にやや状態を傾ける。(半寝返り)
3. 肩と脚を視点に半ブリッジの姿勢を作り、
  臀部下にスペースを作る。
4. 空いたスペースに緑のブツを差し込む。

頭の中で何度もシュミレーションをします。
失敗は許されません。
もし的を外してしまったら。
もし時間に耐えきれず半ブリッジが崩壊してしまったら。

想像もできません。
というか、想像もしたくありません。
僕は人としての尊厳を維持できるのか。

「カーテンを締めてくれ」

そうKくんにお願いすると、
彼は「幸運を祈る」とでも言うように、
コクリと頷くと静かにカーテンを締めます。

これは自分との闘いだ。
頭の中で想像したもの、練習の成果を見せるとき。


一呼吸置いて、天国にいるばあちゃんに向けて。
「俺、やるから。見ててよ、いや見ないでよ。」

僕の頭の中に、
高々と試合開始のホイッスルが
鳴り響きます。

「ピィーーーーーーーー!!!!」

僕は手早く1〜4の手順をこなします。
詳細は割愛しますね、さすがに。
しかしそれは見る人も疑う速さだったことでしょう。

数分後、Kくんがカーテンを開けたときには、
何事もなかったように整った
いつもの純白のベットと、
安堵の表情の僕がいたことは、
言うまでもありません。

こうして僕は、人の尊厳を保ち、
“運”が“尽く”こともなくベットで初めての
○○○をやり終えたのでした。

【第8章】「脱獄」

入院生活も8日目。
コルセットを外してお手入れしたり、
手すりや人の手を借りれば、
本当にゆっくりではあるけれど
立ち上げることもできるようになってきました。

けど、まだご飯も満足に食べれないし、
1人では何もできません。

退院もまだまだだなあ〜と思っていた矢先、
お見舞いに来てくれたTakaさんから
衝撃の一言。

Takaさん
Takaさん

今日退院っていける・・・?

えっ・・・?
そんな “今日シフト入れる?” くらいの軽いノリ?


いきなり・・・?


店長そんないきなり無理ですよ・・・

びっくりしました。
誰がどう見ても退院したところで、
こいつ1人では何もできないだろうと分かります。

それなのに、あのDr.ボレスは
Takaさんを通じて、
を追い出しに退院勧告したのです。

どうやらボレスによると、
もう治療法としては安静にしているしかないようで、
寝てるなら自宅で寝てても、
病院で寝てても一緒なので、帰れよ、と。

いや、分かるよ言い分は。
けど、なんだろう、なんか違う。

けど、まあとりあえず
間違いなく言えるのは今日退院はできません。

ボレスが初日に10日くらいの安静でよくなる、
と言っていたのを思い出し、
とりあえずTakaさんにあと2日待ってほしい、
とボレスに伝えてもらうようお願いしました。

明後日には良くなってるだろう。
だって10日で良くなるって言ってたから。

今日は8日目。
そう、あと2日、
信じてるよ、名医Dr.ボレス。

<span class="fz-12px">Dr.ボレス</span>
Dr.ボレス

ワタシ、シッパイシナイノデ。

全然良くなってねえ

Dr. 大門みち、いや、
Dr. ボレスを信じて回復を待った2日間。
全く良くなってません。

これから学校の寮に帰って、
いったいどうしろというのでしょうか。

起き上がるのも、歩くのも、立っているのも
こんなにもしんどい。
学校に戻ったら看護師さんの助けはもちろん、
ルームメイトやクラスメートにも迷惑をかける。

退院して生きていける自信が
1ミリもありません。

Takaさんを通じて交渉を持ちかけました。
「患者は退院不可と言っています、
お金もきちんと払います、
もう少しいさせてください。」

しかし答えは、圧倒的No

うーん、なんなんですかね。
治療法が安静しかないから、
どこにいても同じという理屈は理解できるんです。

けど、患者がまだ無理って言っていて、
なおかつお金も払うと言っている。
しかし、出て行けと言われる。

一見信じられない光景ですが、
フィリピンではこれは当たり前なのか・・・?

まだまだ日本人としての感覚、
そして日本しか知らない自分にとっては、
なんともモヤモヤとした瞬間でした。

本当にここでは当たり前のことが
当たり前でないことを実感させられます。
煮え切らないわ・・・

もう退院せざるを得ないので、
仕方なく車椅子に乗り、タクシーを予約します。
最後にボレスより、
来週から週一で病院の地下にあるリハビリ施設で、
リハビリに通うよう言われ病院を後にします。

こうしてたった10日という短い間でしたが、
短くて濃厚な入院生活は幕を閉じました。

金輪際手すりに座ってはいけないということも
身に染みて勉強したけど、何よりも、

・言葉が通じない辛さ

・当たり前だと思っていた感覚が
 世界では通じないこと

日本での当たり前を
海外で求めてはいけないこと。

そんな心理的というか、感覚的な部分を
たくさん勉強しました。

まあとはいうものの、
しかとするのは世界共通でダメなことだと思うけど。

本当にお世話になりました。
River side hospital。
2度と来ません。

さて、完結編ではついに完結!
退院後のリハビリから、
ギプスが外れ、
そして、日本での再診をレポート!
超衝撃の結末です。

お見逃しなく。

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